東川 篤哉 著 謎解きはディナーのあとで レビュー
東川 篤哉 著
謎解きはディナーのあとで
読みましたー。
シリーズで1〜3まで出てますが、全て読んだのでレビューします。
お嬢様という身分を隠して刑事の仕事をしている北条麗子とその執事・影山が事件を解決していくというストーリー。
麗子がその日に起きた事件の内容をディナーの時に影山に話すと、話を聞いただけの影山が抜群の推理力で謎を解いてしまうというパターン。
毎回、ディナーの後に謎を解くので謎解きはディナーのあとでなのですねー。
そして、キャラクターの設定が面白いんです。
まずは、主人公の北条麗子。
父親が北条財閥の総裁ということで、無駄に大きい屋敷に住み、もちろんお金に困ることはないお嬢様中のお嬢様。
刑事という仕事は娯楽ではなく、お嬢様という肩書は隠して真面目に悪党を逮捕するために働いている、正義感の強いお嬢様。
影山が運転する7メートルもあるリムジンの送り迎えで通勤していて、どうしてバレないかは不明。
そして、麗子の上司、風祭警部。
風祭モーターズの御曹司。
とちらは、御曹司という肩書をフル活用して警部になった刑事。
刑事らしからぬ白のスーツを着て現場にやって来て、麗子と共に事件現場を検証するが風祭の推理はことごとく外れ、結局進展のないままその日の検証は終わる。
そして、麗子を高級レストランのディナーに誘うも、あっさり断られるというパターン。
でも、どこか憎めないキャラクターでこのストーリーには、なくてはならない人物です。
最後に執事の影山。
麗子の執事を務める。普段は真面目に執事として麗子に仕えているが、ミステリーには目がなく麗子が話す事件を心待ちにしているような節がある。
麗子が事件を話し終えるとすぐに謎が解けて、麗子にこの程度のことがなぜわからないかという毒舌を一言言う。この毒舌がお使えするお嬢様に言う言葉ではなく、それを聞いた麗子がキレる様子も読みどころとなっている。
この小説本は、短編集となっていて通勤・通学などスキマ時間に読むにはもってこいです。1時間くらいで一話読めてしまうので、私の場合、1日一話くらいのペースで読んでいました。
読みやすいので、読書が得意でない人にもオススメです。読みやすいとはいえ、肝心のトリックは本格的ですので読み応えもあると思います。